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M8とR-D1写真日記

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2010年 10月 25日

紀行写真展「雨のモレ・スュル・ロワン」(1)

「モレ・スュル・ロワン」

印象派らしい画風を最後まで貫いたアルフレッド・シスレーの終焉の地、モレ・スュル・ロワン。
シスレーの残した絵と同じようにとても地味で、セーヌ川の支流ロワン川沿いの小さな村。

晴れた休日には、ボート遊びやハイキングで訪れる人が多いそうだが、2度訪れた平日のこの村は、人影も少なく静かだった。

「フランス人になれなかったフランス印象派アルフレッド・シスレー」

オルセー美術館へ何度か足を運んだ。そしていつも見入ってしまう絵があった。
初期の印象派の部屋の片隅に、小さな3つの絵を一つの額に入れた、目立たない絵だが、印象派の黎明期の絵だ。
ともに1872年、描かれた場所も作家も違うが、似たような作風。
左からシスレー、ピサロ、モネ。シスレーは他の画家たちの、スケールや画風、筆遣いなどが変化していったのとは異なり、終生ほとんど変わらない「見たままの印象」を描いた。
銀行家のエルネスト・メが後に別々に求め、一つの額に入れた。
紀行写真展「雨のモレ・スュル・ロワン」(1)_e0129750_1585759.jpg

(「印象派の画家たち」本田 諭)より

イギリス人であるシスレーは、何度か帰化を申請したらしいが、ついに叶わなかった。
しかし、印象派と言われながら一定の距離を置いたマネが、「もっとも印象派らしい画家は誰?」との質問に、迷わずシスレーと答えたという逸話が残っている。

よく原画のモデルになった風景の所に、説明のガイドが置かれることがあるが、この村では見かけなかった。案内所の地図には描いた所に表示がしてあるが、つまりこの村のあらゆる所が彼のモデルだったと言うことなのだろう。

(Moret-sur-Loing, France)

by chousan-drybox | 2010-10-25 02:02 | 写真展 | Comments(2)
Commented by swingphoto at 2010-10-27 12:18
こっちに解説がありましたね。
失礼しました。
パリからどれくらいかかるんでしょう?
Commented by chousan-drybox at 2010-10-27 15:40
swingphotoさん、パリのリヨン駅から50分くらいです。
フォンテーヌブローの最寄り駅から2つ目だったと思います。


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